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  • 撮影/紀室裕哉(令和3年1月21日)

安全優良職長厚労大臣顕彰

「変わらず自分の仕事を」 豊島建設㈱の武藏さん

令和4年度の安全優良職長厚生労働大臣顕彰に、本県から唯一、大船渡市大船渡町の豊島建設㈱(紀室裕哉代表取締役)に勤務する武藏弘行さん(58)=同市末崎町=が選出された。武藏さんは「今後も変わらずに与えられた仕事をやっていきたい」と気を引き締める。
同顕彰は、事業場で作業を直接指揮監督する人を対象としたもの。高い安全意識を有し、適切な安全活動を実践している職長等の企業内外における評価を高めるとともに、顕彰された職長等がより広く活躍できるよう支援を行い、当該職長等がさらに安全活動の核として活動することにより、事業場における安全活動の活性化と安全水準の向上を図ることを目的に、平成10年度から始まった。

職長としての実務経験が10年以上あり、担当した現場などで過去5年以上、休業4日以上の労働災害が発生していないことなどが条件。今回は、全国から114人が選ばれ、武藏さんは本県から唯一の選出となった。
昭和58年に入社した武藏さんは、工事現場での経験を積みながら平成16年から職長として安全管理や作業指揮、部下への指導教育に尽力。一級土木施工管理技士など約20の資格を持ち、現在は監理技術者として職務にあたる。

大手企業とJV(合同企業体)を組んで行ったトンネル工事で、建設業における安全教育の大切さを実感。労働災害の事例を情報共有したり、部下たちにも常日頃から安全管理の徹底を呼びかけ、「自分がけがをしないことと、けがをさせないことの『安全第一』に気を配っている。何事もなく仕事が終わるとほっとする」と語る。
職務上、必要な資格取得のサポートにあたるなど、若手の育成にも力を注ぐ。「やはり資格がないとできない仕事。ドローンとかは、若手の方が覚えるのが早いけど」と笑う。

受賞について、武藏さんは「表彰を受けるために仕事をしているわけではないが、ただただうれしい。日々の積み重ねを大切に、今後も今まで通り、ルールを守って仕事に臨みたい」と話している。

(令和5年2月8日朝刊 東海新報掲載)